自然食・玄米や豆の栄養価
自然食・玄米や豆が昔から日本人にとってどのような関わりがあったのかをご紹介しましょう。
生食料理法で大切なことは、献立を決めるうえでの食物の選び方や取り合わせ、調理の仕方や食べ方に至るまでのすべての過程で丁寧であるということです。食材は、一つのものを丸ごと食べるのが原則となっています。食材はその季節の旬のものを選び、取り合わせでは材料の相性を考えます。
そしておいしい食事は化学調味料の味でごまかすことなく、食材がもつ本来の味を純正の味噌、醤油、油などを用いて最大限に引き出し、その相互作用によって独特のうまみと栄養価を高めることが最も大切といえるでしょう。
生食料理法で調理のポイントになる味噌や醤油、油は大豆から作られます。五穀豊穣という言葉がありますが、この五穀とは「米・麦・小豆・粟・大豆」でした。稲作と共に「大豆」も多く栽培されていた日本では、仏教が伝わったことにより味噌・醤油などの発酵食品の知恵を授かり、豆腐や油揚げ、ゆばや納豆など多くの加工食品が生まれ、発達しました。
このように私達日本の食文化に密接に関わっている大豆ですが、現在ではその95〜97%を輸入に頼っているという現実があります。アメリカの大豆油協会と小売業界が日本に売り込みをかけていた1961年には大豆の輸入が自由化され、年々その輸入量は増えていきました。
それゆえ現在の加工食品では「国産大豆使用」という表記があっても、それは国産大豆100%の意味ではありません。多くの食品が輸入大豆に国産大豆をほんの少しだけブレンドしたものになっています。